2012年8月23日木曜日

オリンピック雑観 その1


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オリンピックが終わって少したちました。

オリンピック期間中はあまりリアルタイムでは見れていません。それほど競技の金銀銅とかには興味がないのもあります。

いまは撮りためたビデオ等から興味深い動きをしている選手を色々見てみます。

興味深い動きをした選手を少しまとめたいと思います。

女子200m アリソンフェリックス


まずはこの4つの写真を並べます。




特徴的なのが脇の下の動きです。ウサイン・ボルトがトカゲ走りと言われ、他の100m の選手と少し異なる動きをしています。

彼の一番の特徴は脇の下と骨盤脇の部分の差が大きいということです。肩甲骨と骨盤の
連動がより効いている(股関節の伸展が大きい)ということです。多くの陸上の選手は
背骨を安定させて走ろうとしすぎて。この差が小さいです。(いままでの理論では多くは
そうでした)

以前のエントリでも書きましたがこの脇と骨盤の位置の差が骨盤の分離運動と言われるものです。

ジャマイカの選手に比べて右足が伸びきった際により脇が前に伸びている。
脇をひいた状態の場合もより大きく引かれています。これがストライドの差として現れます。

ウサイン・ボルト

ウサイン・ボルトですが、オリンピック開始前はさらに世界記録を更新して伝説になる!
と必死にアピールしてました。様々なTV番組でも言われいたようにスタートに課題があります。スタートに無駄があります。

ここでは映像は出しませんが、TV番組の映像で見る限りスタートの改善は間違った方向にいってました。他の100m選手のスタートの仕方を行うとしてそれがうまくできないという状態でした。それが彼の走り方とはマッチしてないためそれがスタート後の走りに影響がでてしまい、色々今回はきついのじゃないか?(私もきついと思っていました)。

しかし、彼がすごい選手なのは予選でそれまでのスタートがうまくいってないのを捨ててしまって以前の形に戻していました。(でもそれでは世界記録の更新はできない)それによって
きちっと金メダルを取ったあたりは流石です。

男子槍投げ




槍投げのメカニクスは私が行なっている空手に非常に近いため、常に興味を持ってみています。槍投げの競技事態はヤン・ゼレズニーが超絶すぎて、それ以降の世代はそのメカニクスに比べるとレベルが明らかに落ちています。それを再確認する感じになりました。ヤン・ゼレズニーはなぜあんな投擲ができたのかという分析が出来てないのだと思われます。

今回の槍投げで面白かった点は、金メダルの選手だけ少し特殊で他の選手は身体の使い方が異なっているという点でした。

まずはヤン・ゼレズニーのフォームから






これと金メダルのウォルコット選手の写真です。





下半身はまずまずです。これは今回の他の選手とは違う点でした。それでも上半身に問題があります。ゼレズニーのように身体が前につっこんでいきません。これは左足に主な原因があります。膝がもっと外を向き前足の外側にひっぱらないと骨盤が前にでません。それと身体が横倒しになっています。ゼレズニーほど身体が前に倒れていません。横に崩れ
手投げのような状態です。

しかし、他の選手はもっとよろしくない状態です。
現役でもっとも実績があるトルキルドセン選手を見ます。







足が外を向いてしまい、力が骨盤の中心をつかえてないため身体が崩れています。
骨盤を大回りしてつかっています。ほとんどの槍投げの選手はこういう状態です。

フェリックス選手のところで骨盤と脇の下の差のはなしをしましたが投擲でもこれが大事です。それが非常に小さい選手が多いです。ゼレズニーは骨盤に対してかなり脇が前までまっすぐいっています。他の選手はゼレズニーに比べ投擲直後が膝が前にきてしまっています。これは後股関節の伸展の力が活用できていません。

左足の使い方は非常に難しいですし、槍投げは走ってきて投げるのでさらに難解になっている部分でもあります。


続きます。

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