体の最大速度を出すことと体幹の関係性についてもういちど別の視点で記載します。
身体操作の基本原理のまとめ
体を最大限使うのに考えるべきことについて
体幹の重要性
肩甲骨と股関節の回旋とそれをつなぐ体幹について(主に腹部の固定)
革命的で新しい股関節の使い方
股関節の回旋をあえて伸展だけ切り離すことでより肩甲骨を効果的に使う方法について
という感じです。そして最大速度を出す上で障害となる要因は多々ありますが
やはり一番多いのは肩甲骨が使えてない例です。それが胸郭の動的安定性が確保できてない
ことと腹部が固定されていないことから来ています。
この流れの中で骨盤(股関節)と肩甲骨の回旋について記載します。
まず始動の状態
ここから移動しつつ股関節と骨盤のためをつくっていきます。競技によっては最初からためておく
ものもあります。
さらに肩をひねって肩甲骨をためる
移動の力を転化し骨盤の回旋がはじまります。骨盤の回旋が開始しそこで肩甲骨の場所を維持することで
一般的なねじり動作がつよくなります。この角度差によって胸部から腹部のかけての前面の筋肉が引き伸ばされます。
つぎに肩甲骨が回旋します。肩甲骨が回旋する際に骨盤の回旋の開始によりSSC(short strech cicle)というものが起きます。
短期間で急激に伸ばされた筋肉は速く強く収縮します(ゆっくりのばされた場合より)それによって回旋している骨盤においつくように回旋していきます。
ここで体幹がきちんと使われていると肩甲骨は骨盤を追い越していきます。肩甲骨の回旋の強さと股関節の回旋の強さ
が融合し力が発揮されるわけです。
しかし、ここで胸郭がロックされてしまうと
肩甲骨が股関節をおいこせません。これにより速度が骨盤の速度と同じになってしまいます。
これをさせないことが体幹にとっては大事なことです。
- 腹部を反らせた姿勢(オードリーの春日のような姿勢)
- 肋だけ前にだしたような姿勢
- 肩を前にだしたような姿勢
で腰を回し、胸郭を回そうとしても追い越すようなことができないと思います。しかし
体幹の重要性で述べたような姿勢で腰を回しながら脇の下で回すようにすると分離して動くことが
確認できるとおもいます。これが胸郭の動的安定性が確保されるという状態です。上で述べたような悪い姿勢は
胸郭をロックして肩甲骨が動かなくなります。これでむりやり動かそうとすると俗にいう腕で投げている
という状態になります。これは力を出せないばかりか肩や肘の故障を招きます。
全身を使う上で体幹の大事さはこれに股関節の回旋軸と肩甲骨の回旋軸がぶれないことも大事になります。
甲子園にでてるような高校球児でも肩甲骨のラインと股関節のラインが一体に動いてしまって、力が発揮できない選手
というのはわりと多いです。
負けてしまいましたが徳島商の選手はみなこれができていて、しっかり先々のことを考えて指導されているなぁと
感心しました。