2013年9月7日土曜日

カンチェラーラのペダリングを考える その1.1

カンチェラーラのペダリングを考える その1
の続きというか補足です。文章で物を伝えるのは難しい
というのを非常に感じます。

facebook 周りでいくつかリンク貼られてコメントがあって
基本的には文章の意図が伝わってないんだなということを強く感じます。

  • ペダリングの推進力は主に踏んだ部分だということ
  • 骨盤の前傾がなければハム臀筋は効かない。
  • 胴体を長く保つことは、腹斜筋を効かせるということ。
  • カンチェラーラの強さは骨盤の回旋が大きいことと、彼のように骨盤の回旋を大きく効かせるには腹斜筋が効かないといけない。
  • カンチェラーラは他のほぼ全員の選手より腹斜筋を使う。しかし、ペダリングで主な推進力はハムストリングス、臀筋、腸腰筋からもたらされる。
  • 本当の極限では、筋肉の使用の欠落が多きな差になるので、それを使ってるか使ってないかという話でしか見えない人がいるが、使う道具がそろっていて、一部つかってない道具があるかないかの差でしかない。


カンチェラーラはハム臀筋じゃなくて腹斜筋で漕いでね?みたいな
ことを書いてる人も見かけましたが、じゃ股関節固定して腹斜筋だけ回し
自転車漕げるのか見てみたいですw



2013年9月4日水曜日

ファビアン カンチェラーラのペダリングを考える。 その1

いろいろなスポーツで一般的なフォームの説明から外れる人がいます。多くの場合は
指導する場合には真似をすると特殊な動きだからということで済ませてしまいます。

ですが、真に体の感覚が研ぎ澄まされているからこそできる動きというものが
多くのスポーツで多々あります。

槍投げのヤン・ゼレズニー
テニスで言えば、ラファエルナダル。
ゴルフで言えば、ロリー マキロイ。
野球で言えば、アロルディス チャップマン
ソフトボールで言えば、上野由岐子

いままで取り上げてきた選手は多くが、力を一点に集中させるフォームです。

今回は自転車のロードレースの
ファビアンカンチェラーラのペダリングを取り上げます。



自転車のフォームやペダリングも多くの常識があります。
ほかのスポーツ同様、迷信という類のものも多くあります。
その理屈でいうとカンチェラーラは常識に合わない選手です。他のトップのプロの
ロードレースの選手とくらべてもそうです。

下半身を強く使う場合に一番大事なのは
腸腰筋、お尻周りの筋肉と、ハムストリング等の力の出る筋肉を使うことです。
これらを上手く使うことが自転車競技でも大事なことです。

これらは股関節周りの使い方にほかなりません。

股関節の回旋を上手く使う。


自転車のペダリングは進行方向にまっすぐ回転面が向かい回ります。
そのため、股関節的にいうと、進展屈曲(膝を下げる、引き上げる)ような動きを
重視します。

通常の選手のペダリングとの比較でわかりやすいのでトム・ボーネンと
カンチェラーラを比較します。


左足を引き上げた際ですが、





カンチェラーラのほうが大きく腰が歪んでいることにきがつくと思います。

これはカンチェラーラのほうがより左足側の回旋してるということです。



ボーネンはほぼ真っ直ぐ引き上がっていますが。ここの位置から更に左からお尻方向にひきこんでいます。

自転車のペダリングは両足を使うといいますが主には踏む力です。
よく両足を均等に使うという言い方をしますが。ひきつけるのに使うのではないのです。
引き付ける側の股関節をつかって。踏む力を増してるのです。

この写真の例でいうと左から後方方向に回旋してるので、


逆側が前側に回旋します。
それが
より踏む側の股関節の伸び。ハムストリングス、臀筋がより収縮するのです。



これは自然にできない場合は足を引き上げる際に足首の外側の踵のあたりを引っ張る意識にすることで自然に感じられます。


胴体を長く使う




自転車ではよく骨盤を立てて(後傾)、お腹をまるめろという話がでてきます。
この写真をみるとカンチェラーラは骨盤から脇の下までが真っ直ぐで骨盤も
かなり前傾しています。

骨盤の回旋でも、腹斜筋を(お腹あたりの筋肉)を使うことで,回旋するのですが
動画をみつづけると、ボーネンに比べて、非常に腹部が左右に揺れます。

ペダリングで左右の筋肉が伸び縮みを強くしていることがわかります。

一般的に筋肉を使うのに丸めるほうが力が入る気がしてしまうのですが
鳩尾を上に引き上げるようにして胴体を真っ直ぐに長く保つほうが自然に腹部に
力がはいります。支えようとするからです。

なぜそんなことが必要かというと、骨盤の回旋を強くするのに、腹斜筋の活用が不可欠なのですが胴体を長く保たないと骨盤を回旋させようとしても
腹斜筋が効かずに、肩が動いてしまいます。



体型的にもカンチェラーラは胴体が前後が薄く、横に幅広いです。ボーネンは正反対です。
一般的にペダリングでは上で固定することで力を出すということで状態を左右に揺らさないように前後の筋肉を鍛えているのでこうなっています。いっぽう
カンチェラーラは胴体を長くたもち腹斜筋を使うようにしているのでそう鍛えられて
お腹が横に広くなっています。(より寸胴な感じです)

踏み足と逆側の脇の下で引っ張る


骨盤の回旋で踏む方の逆側で踏む力を増すという話をしましたが。それを強くするもう一つの方法をカンチェラーラはおこなっています。
  




引き上げた足側の脇の下でひっぱることでさらに踏む力を強くしています。
ボーネンは肩を揺らすことでひっぱっていますが、
カンチェラーラは胴体を前にひっぱり肩甲骨を寄せる方向にすることでひっぱっています。
(脇の下でひっぱってるような感じです)


カンチェラーラのほうが身体的に横に安定しているので、これでつよくひっぱれます。
しかしボーネンは前後に筋肉はついているが、横方向が弱いのでここでひっぱれないので肩をまわしてしまいます。

動画を見て、カンチェラーラの胴体の左右へのうねり具合、ボーネンのただ全体として
ゆれるだけという違いを見て頂けるとわかると思います。

まとめると踏み足の力を増すのに以下のような感じになります。







骨盤を立てろ(後傾させろ)     ☓(ハムストリングスや臀筋が使えない)
お腹をまるめろ          ☓(腹斜筋が使えない)
上体を縮めて使え                         X(前鋸筋が使えない)





2013年2月7日木曜日

体重移動(リニア) vs 回転運動(ローテーショナル)(体重移動の本質)

テニスや野球など大きく全身を使う競技で、よく議論されてることがあります。

2つの系統があり、その優位性を競っていたり、どっちが新しい今はこっちだという話です。

日本人の言葉では

回転で打つ

体重移動で打つ

という表現が多いでしょう。アメリカなどではリニア投法、ローテーショナル投法(打法でもあります。)と表現されます。

野球ではその優位性とか変化についてはあまり語られません。

野球では
大雑把にいうと日本のピッチャーは体重移動で投げ
アメリカのピッチャーは回転で投げると大きく分類されます。
(すべてのピッチャーがそうではありません。)

体重移動で投げる投法は膝を曲げ腰を落とし膝が地面につくような投げ方です。
回転運動で投げるはあまり腰は落とさずつったったような投げ方になっているピッチャー
です。

最近は言われませんが、以前は日本ではアメリカ人は下半身が弱いから腰が高い
日本人は腰が強いなどと表現されていました。(実際は逆ですけどw)

テニスなどは、以前は相手に対してスタンスを一直線にして打つ際に膝をしっかり曲げて
体重移動をして打てという指導がされていたようです。

いまは、一般的にはそんな時間がないので、よりコンパクトに強い打球が打てる。スタンスをオープンにして体重移動を減らし膝をあまり落とさず回転で打つという指導が主流です。

実際にプロテニスプレイヤーもアガシ以降はオープンスタンスで回転運動を重視するタイプが増えています。

体重移動で打つのは時代遅れてで回転運動で打つのが現代だ。

みたいな感じです。

ボクシングや空手などのパンチでも腰を回すパンチと回さないパンチという比較がよくでます。

なぜこういう話がよくでてくるのでしょうか?
以下2つが理由です。

  • 体重移動を勘違いしている。
  • 感覚的に回転動作と体重移動が両立しないこと考えている(回転動作をきっちりやると体重移動がほとんどでなくなってしまう。または体重移動をきっちりやると回転動作がしにくくなってしまう)


体重移動に関する勘違いについて考えます。体重移動はよく腰の回転を我慢して後ろ足から
前足に荷重を乗せることだと考えられます。そして後ろ足から前足まで腰を横ずらすような動きを体重移動だとされます。なので膝が前に食い込ませてかつ回転しないことがいいことだと考えられています。

これが大きな勘違いです。この動きは並進運動といいます。この腰が左右に動く動きは
体重移動の一部でしかないということです。

もう一つは回旋(回転)による体重移動です。ここが抜けていることが対立軸がでてきてしまう原因でもあります。

これが次の回転動作と体重移動が両立しないと考えてしまうこととつながります。
体重移動を重視すると前膝を食い込ませます。そこから腰を回転すると腰が回りきりません。(厳密には股関節です)ですので、並進運動 -> 股関節の回旋(回転運動)に滞りがでます。
逆に回転運動を重視する場合は腰をあまり落とさず、その場で回ることで回転しやすくなります。これがそれぞれが反していると考えてしまう理由です。

基本的な身体の使い方として体重移動を回転に転化して、力を発揮するわけですが、
体重移動を重視した場合は回転運動への滞りが出てエネルギーがロスする、回転運動を重視する場合はエネルギーが足りないということこになります。

回転による体重移動があると、回転しながら体重移動も行われるため、体重移動から回転運動の流れのエネルギーのロスが減ります。

では回転での体重移動とはなんでしょうか?

実はこれが、以前から何度も触れている股関節の伸展の分離と私が表現しているものです。
スポーツ科学では骨盤の分離運動とも表現されます。

回転による体重移動と言われると疑問が浮かびます。体重移動とは重心点の移動なので身体全体の物体としての位置のバランスが変わると体重移動がされます。胴体の位置が変化することが一番体重移動になります。

実は前足を外旋することが体重移動になります。
前足を動きの過程でうまく外旋させることが大事になります。

この例は実はテニスのフォアハンドではよくわかります。
プロ選手の多くはショットの際に前足を浮かせてくるっと周ります。
このように回転の最初から外旋しつづけることが回転による体重移動です。

流れとして以下の通りです。

並進運動 -> 回転による体重移動-> 従来の回転運動

テニスでは前足が浮いているので重心が後だと言われます。足がうかないとこの回転による体重運動ができないという風にとらえられてしまいます。

しかし前足に外旋運動する余白があれば可能なのです。

このあとに従来の回転運動という記載をしました。


従来の回転運動は以下のような感じです。







仙骨に対して回る感じです。




回転による体重移動を使う場合は


1.初期状態では仙骨内側に絞る(赤はタメ)



2.後足の横回転を我慢して前足を外旋
(骨盤は前にたわむような感じになり後股関節が伸展)









3.後股関節のタメを開放。
(2の伸展による骨盤のたわみを使うのでより加速される)







4. 後足側腸骨の前への倒し。

股関節が伸展して回転するので3によって後の腸骨は前足側に対して上にあがります。これを前に倒すような動きにします。これにより上体が前に倒れ上半身の身体のしなりにつながります。






になります。

回転による体重移動で前足を外旋させた場合に横回転を後足は我慢します。ですが前足は外旋するので骨盤の中心が前に引っ張られます。(図の2)これが股関節の伸展の分離なのです。


ですがこの動きは遅いと意味がありません。足の移動をするという前提でいくと
この動きは着地の直前に一気におこないます。なので前足の感覚としては極端にいうと

外旋させるために前足を極端に内側にしぼって(図の1)、踵から着地にいき着地寸前に一気に回す
ということが必要になります。短い時間に大きな稼働範囲で回すことが力につながるからです。


ですから前足の外旋の際に同時に前膝も食い込ませて外旋させるようにすると
うまくできます。

そこが感じられてくると、回転運動重視でもない体重移動重視でもない、身体を使い切る
動きになります。

この外旋の動きに関してはラファエル・ナダルやジョコビッピの動きの写真等をみると
よく確認できます。

また野球などで言われるヒップファーストは並進運動です。ですのでヒップファーストしていってそのまま体重移動のある回転運動につなげることが大事になります。


※わかりにくいと思われますので絵を少し追加しました。








2013年1月16日水曜日

ナダルのトップスピンをひも解く

ナダルのフォアハンドについては過去にいくつか記事を書きました。

http://blog.negative.jp/search/label/%E3%83%86%E3%83%8B%E3%82%B9
あたりにいくつかあります。

ナダルのフォアハンドの特徴はスピンとパワーのあるボールを共存させていることです。
それはよく軌道で表されます。以前はスピンがものすごくつよくかつスピードのある球をコートの奥に入れるということは難しいことでした。球速とスピンの両立です。力を回転にかけてしまえば球速が、球速をかけなければスピンがということでした。

物理的にいって身体生み出す力が同一であれば、両立することは難しいです。

ということはボールを打つ時のエネルギーが圧倒的に大きいということです。

ラケットを振るパワーが強い -> 腕を振るパワーが強い。 -> 肩を振るパワーが強い

というこです。過去の選手に比べて明らかにナダルは肩を振る力が強いということです。
だからと行って肩周りだけを鍛えればいいわけではありません。

肩といっても力を一番発揮するのは胸の筋肉です。

以前にも何度か述べたように、筋肉は縮める時に力を発揮します。ですので筋肉ができるだけ伸びてそこからどれだけ早く収縮できるかによって瞬間的に発揮されるパワーがきまります。縮むのに伸びていれば伸びているほどいいということです。

ですが最初から伸ばしたままの状態から縮めればいいかというとそうではありません。
筋肉にはSSC というものがあります。瞬間的に筋肉を一気に伸ばすと反射により、
筋肉を守ろうと縮もうとします。この際に一番力を発揮します。(短時間で筋肉が収縮されます。)ということはどれだけ一瞬に筋肉を大きく引き伸ばすかが大事になります。


トップスピンの場合は特にラケットを回してスピンさせるわけですから、縦の動きが強い必要があります。胸の縦に縮む動きです。

ですから、ナダルは胸を縦に一気に引き伸ばします。その引き伸ばすほうはラケット側の首の根本を引くような感じです。


ナダルの一番の特徴は、後股関節の伸展により腰が非常に前に上に伸び上がるような動きです。



この動きをすることで腰が前に行きますので、首の根本を我慢することで、身体の前面に筋肉そしてラケット側の胸の筋肉がさらに引き伸ばされます。

それがまずひとつです。

次に首の根本を我慢したまま、脇を横に回転します。そうするとさらに首の根本が伸びるストレスがかかります。これを利用しています。



このときにはまだ首の根本は我慢したままです。横回転のちからすら縦のちからに利用しています。

これが2つ目です。

最後は非ラケットサイドの胸です。

ラケットサイドの胸を引いたまま、非ラケットサイドの胸を前に潰すように動かすと
(胸が互い違いになる感じです)ラケットサイドの胸から首にかけて伸びるストレスが
かかります。

これがナダルのフォアハンドのちからの源になります。


  • 腰の押し出し
  • 脇/腰の横回転 
  • 前胸の潰す動き

この3つの動きで一気に力を出すのです。ですがこれらは同時に行えません。
腰の押し出しで首のストレスをつよくして、そこから腰の横回転と共に
残り2つを一気にかけて、それをラケットのインパクトの寸前に収縮して利用します。

腰の押し出し -> 脇の横回転 + 前胸の潰す動きを同時

をよどみなく行います。このタイミングを熟知しているからこそ、リバースフォアハンドでもアレだけの強さのぼーるをうてます。

フォアハンド等で(特に強く早いトップスピンを打ちたい人はとくに)できだけ首の根本を我慢して、そしてそれを順序よく発揮するということに注意するといいです。

ひねり戻しとよくいいますが、それで横の捻転差ばかり意識してしまい首が引けてない例を
よく見ます。それでは力は発揮されません。


実はこの流れはサービスでも同じです。腰を押し出すのがトロフィーポーズです。
サービスの最大に力を出す流れをフォアハンドでやっているだけです。これだけのフォアハンドが打てればサービスは強いはずです。あるきっかけでナダルはサービスも強くなったのはそういう理由もあります。




2013年1月15日火曜日

ロリー・マキロイと石川遼

先日こんな記事がでてました。

遼 世界ランク1位「マキロイ打法」で米挑戦 


下半身の体重移動を重視した今までのスイングでは股関節に負担がかかり、それが腰痛につながることも判明した。
スイング改造を考えた時、頭に浮かんだのが、1メートル74、70キロの石川とほぼ同じ体格の世界ランク1位、ロリー・マキロイ(1メートル75、73キロ)だった。「ねじれを意識して自分は股関節も一緒に動いていた。足の使い方がマキロイとは全く違う」。両膝をほとんど動かさず上半身の回転を使って、石川よりも30ヤードほど飛距離を出す世界一の打ち方を早速、参考にした。


「しっかり肩を回そうという意識が、骨盤(腰)を、より右へ回転させていた」そうで、そこからダウンスイングに入ることで、股関節の動きが腰痛への遠因になることを戒めた。これを防ぐために「骨盤の動きを減らしてトップをつくる」と、腰と肩のねん転差の大きい新スイングへの改造に着手した。 (http://goo.gl/NX74a)


こんな感じの内容です(下は別の記事の引用です)マキロイに目をつけたのはいいのですが、それで良くなるとは
思えない面もあります。そこは難しいところです。




 



アドレスからトップまでです。トップでより右に股関節を回転させていたと遼くんは
言っています。本当にそうでしょうか?下の写真を見る限り差異はありません。
何が違うかというとアドレスの状態の角度です。マキロイは前傾が深く、遼くんより
腕とシャフトのなす角度が小さい。

尻に位置もマキロイのほうが深い。まずはここに差異があります。そして遼くんがきになるのはお腹が反り過ぎています。これが腰痛の原因かと思います。腰痛になるような腹部の筋肉のバランスになっています。アドレスの位置の股関節の場所の違いがトップの差異に現れます。アドレスで股関節が安定していると骨盤と肩甲骨の捻転差が出ます。それが足りないためひねった際に身体が逃げています。捻転差は腰を回しすぎないことで起きるのではなくてひねった際に股関節のちからが逃げないようになっているからです。
それが逃げてしまっているから捻転差が小さくなっているのです。



 

これは重心(と膝)がもっとも沈み込んだ位置です。

気がつくのは、マキロイのほうが肩も腰も開きが速いこと。
(一般的には早いのはよくないと言われます)
ですが、これはマキロイがより、背骨(と仙骨)に近いいちで回転しているからです。
これは股関節が安定してないと出ませんし、アドレスから起因するものでもあります。
股関節がより内側でするどく回旋してることが(腰が回転している)マキロイにはあります。
スイングの際のイメージでは仙骨を前に押しこむような感じです。

肩の開きは骨盤との相対関係なので、腰中心でするどく回っているから開いて見えるだけです。


 

 


インパクトの前後です。ここが飛距離と安定性の違いです。
マキロイは伸び上がるように、尻の中心部(仙骨)を前に押し込んでいます。
それに伴って勝手に膝がのびています。仙骨が前に押されているということは重心が
前にいってるということです。インパクトの時の重心移動の速度が違います。重心移動
とは腰が揺れることではなくて、(それも多少ありますが)仙骨がどれだけするどく前に移動するかです。

遼くんはインパクト後に膝がそとに逃げています。もっと仙骨が前に押し込めていればこうはならないのですがそれが弱いことが顕著にでています。

またマキロイのスイングが通常よりアドレスで腕とシャフトの角度が小さいのはこの動きのためです。

これが以前でも何度も取り上げた股関節の伸展(これが仙骨の前の押し込み)と股関節の回旋の分離です。



 


フィニッシュでも、違いがよくでています。仙骨が前にいききってなくそれで腰が回転しているため遼くんの場合は重心が後で回転してます。ですがマキロイはもっと前にいって回転してます。ですので右の脇がマキロイが前にでていることがわかります。

結果的にマキロイのほうが脇が開いていないのです。

アマチュアゴルファーはマキロイの真似をしたほうがいいみたいな記事を見かけます。
それは確かにそうなんですが、身体が調っていないと難しいです。
よりいいけども容易に真似は難しいという認識で少しでも近づくということがいいと思います。







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